コメ不足や価格の高騰が続く中、山梨県北杜市では、一足早い新米の収穫を目指す“早場米”の田植えが始まりました。
田植えが行われたのは、北杜市高根町にある農業法人こぴっとの水田です。5月2日、**生育の早い品種「五百川(ごひゃくがわ)」**の田植えが始まりました。
「五百川」は、田植えから収穫までおよそ3か月と、一般的な品種よりも1か月ほど早く市場に出回るのが特長。そのため、全国的にも作付面積が増加傾向にあるとされています。
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「年内までは高値が続く可能性」
一方で、コメの価格高騰は依然として続いており、生産者の間でも先行きを不安視する声が上がっています。
農業法人こぴっと・三井勲社長は、
「昨年のコメ不足は、“新米を早く消費してしまった”という“先食い”の影響も大きい。年内くらいまでは高値が続くのではないかと懸念しています」
と話します。
農林水産省のデータによると、4月28日時点の全国のスーパーにおけるコメ価格は5キロあたり4,220円。これで16週連続の値上がりとなっており、生産者側にも困惑が広がっているようです。
三井社長は、
「価格が上がること自体は農家にとってはプラスですが、やはり適正な価格に落ち着いてくれた方が、農家も消費者も安心できると思います」
と語ります。
店頭には8月末に登場予定
今回植え付けが行われた「五百川」は、8月末ごろに店頭に並ぶ予定です。三井さんは最後に、
「天候不順に負けないよう、ていねいに育てていきたい」
と意気込みを語りました。
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